2023年10月21日土曜日におとな向けCAPワークショップが開催されました。
CAPとはChild(子ども) Assault(暴力) Prevention(防止)の略です。米国オハイオ州コロンバスで始まったこの子どもへの暴力防止プログラムは、日本で約30年運用されています。品川区では全区立小学校の児童3年生と保護者が無料で受講できます。
NPO法人青い空よりCAPスペシャリスト2名にお越しいただき、参加体験型学習プログラムが行われ、7名の保護者が参加しました。
人は誰でも「安心」「自信」「自由」という権利をもっています。子どもたちが成長する過程で、大切なその権利が奪われるような場面に遭遇することがあるかもしれません。そんな時にどう対処したらいいのか、また、起こってしまった後にできることは何か。親として、地域の一員として、大人達は何ができるのか、たくさんの学びと気づきを与えてくれる講座でした。
少人数のグループに分かれ、「子どもはなぜ暴力に遭遇しやすのか?」「そもそも暴力とは?」など意見を出し合い、共有していきます。その上で、子どもたちが実際に遭遇しやすい暴力として「いじめ・誘拐・性暴力」のロールプレイ劇を通して、具体的に何ができるのかを見せていただきました。
はじめに学んだ3つの権利が奪われた時、CAPでは次の選択肢を提示しています。「いや」と言っていいんだよ。「にげる」ことは恥ずかしくないよ。身近なおとなに「お話」してね。「誘拐」の場面では叫ぶ時は「お腹から太い声を出す」、「知らない人とは腕2本分離れる」、「口を押さえられたら、小指を引っ張る」など具体的な対処術の説明があり、家庭でも子どもへ説明しやすいと感じました。
講座の後半で印象的だったのが、子どもたちの言葉に隠された「汲み取って欲しい、気持ちにいかに気づいてあげられるか」という点でした。勇気をもって伝えたつもりでも、肝心のおとながそのサインを見逃してしまうこともあるかもしれません。「共感力」といった言葉はおとなならよく耳にする言葉だと思います。受け止める側の私たちが、落ち着いて子どもの気持ちにより沿ってお話を聴く姿勢をもつこと、「⚪︎⚪︎な気持ちだったんだね」「話してくれてありがとう」と声をかけてあげることで、揺らいでしまった「安心」が戻ってくるのだと感じました。
子どもたちが学校で受けているプログラムを保護者も受講できるのは、家庭での会話へもつながりとても有意義なものだと思います。本プログラムは毎年開催されています。今年日程が合わなかった保護者の皆さま、来年のご参加をぜひご検討してみてはいがかでしょうか?
NPO法人青い空講師の皆さま、本日はありがとうございました!
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