12月7日(土)に大人向けCAPワークショップが開催されました。
CAP(キャップ) とは?
Child(子ども) Assault(暴力) Prevention(防止) の略で、子どもへの暴力防止プログラムのことです。子どもたちには、3年生の児童を対象に「生命の安全教育」の一環として、CAPスペシャリストの方より授業をしていただきます。
現在日本全国で約110のグループが活動し、品川区では全区立小学校の児童3年生と保護者は無料で受講することができます。
講師はNPO法人青い空のCAPスペシャリスト2名にお越しいただき、副校長先生のご挨拶ののち、スタートしました。分かりやすい実演を交えながらの参加型体験学習プログラムで、10名の保護者が参加。
大人向けワークショップは、子どもが大人の目の届かない場所で困った状況になったとき、大人たちに何ができるのかを学びます。子どもをどう守るかを考え、参加型にすることでより学びを深められた、充実した2時間講座でした。
「今日は1日、誰もトイレに行かせません!と言われたら?」の問いかけではじまり、誰もが生きるためにどうしても必要なもの「権利」について学びました。
その大切な権利を守るために何ができるか、「いじめ、誘拐、性暴力」をテーマにしたロールプレイを通して、権利が脅かされる場合の具体的な解決方法について見せていただき、いろいろな視点を得られました。
「友だちにカバンを持ってと強要されたら・・・」の劇では保護者も参加し、即興とは思えないほどの見事な返しで、権利を取り戻した場面を見させていただきました。学校の話しやすい先生や、友だちに助けを求める。そばにいてくれるだけでも力になりますね。
「誘拐」編では、すぐに実践できそうな護身術を教わりました。その中でも声を使った方法で、お腹から低く太い声を出す練習をすると、皆さん、凄みを効かせた重低音の声!予想以上の効果を確信しました。
3つの権利が奪われたとき、CAPが提示する選択肢として
NO いやと言ってもいいよ GO 逃げてもいいよ TEL 誰かにお話ししてね
どうして「いやと言いなさい」「逃げなさい」ではないのか?子ども自身の選択肢にしていることが大事といったお話もありました。つい親として指示をしてしまいがちですが、子どもの自由な選択を尊重し、子どもの目線になって話す大切さを改めて感じました。
ミニミニロールプレイでは、子どもと大人のセリフに分かれて、子どもがどんな気持ちになるか、その上でどんな答え方が良かったのか、グループで知恵を出し合いました。
子ども 「上履きかくされていやだった」に対し、大人は「ちゃんとさがしたの?」
と質問で返し、まず状況確認してしまっていることに気づかされます。
話を聴くうえで大切なことは、気持ちに共感すること。
「よく話してくれたね」「話してくれてありがとう」と気持ちを伝える
「そうだったの。それは(〇〇な気持ち)だったね」と共感する
忙しいとき、「大事なお話だから、あとでゆっくり聴かせてね」と伝える
相手の気持ちに寄り添うこと、「ありがとう」など言葉できちんと伝えることの重要性を感じました。また、子どもと一緒に対策を考えていくことで、より安心感や自信につながることを学びました。
今回の講座に参加して、日頃の子どもとの関わりを振り返る貴重な機会となりました。我が家でも、まず子どもの話をしっかり聴き、子どものSOSを受け止められるよう、共感する姿勢を大切にしようと思いました。「暴力」の話となると暗いイメージですが、子どもと一緒にできる選択肢「もし~だったら、何ができる?」をいろいろ話していこうと思います。
大人向けワークショップは毎年開催されておりますので、今回参加できなかった保護者の皆さま、学年問わずぜひ、一度参加されてみてはいかがでしょうか。
NPO法人青い空の講師の皆さま、企画いただいた文化委員の皆さま、有意義な時間をありがとうございました!